和柄のはんこで日常にワクワクを!

私たち日本人の生活とは切っても切れない存在、はんこ。セキュリティや効率の面から必要性を疑問視する声も上がってきてはいますが、いまだにはんこは身分証明において大きな効力を持っています。最近そんなはんこがどんどんおしゃれ化をして、はんこ本体やケース、更には彫られた模様まで多様化してきているのは知っていますか?今回はその中でも、和柄とコラボを成し遂げたはんこについて紹介します。

和柄のはんこってどういうこと?

まずははんこのおしゃれ化について。先述の通り、はんこは本体からケースに至るまで様々なアレンジが効くアイテムです。「おしゃれはんこ」という単語まで存在し、この言葉で検索をかければたくさんのカラフルなはんこを見ることができます。

具体的には、持ち手がハ—バリウム仕様になっていたり、和紙でおおわれていたり、またそのデザインと対となったケースとセットで販売されていたりなどです。その中でも和柄を用いたはんこには、本体やケースに和柄が用いられた商品のほか、印影自体に和柄が彫り込まれてある商品もあり、非常にデザイン性が高いです。

苗字にワンポイントの和柄を加えていたり、苗字をシンプルな和柄で囲っていたりとデザインの幅も広いため、使用目的に合わせて作成依頼をすれば、自分史上最高のはんこが手に入れられるかもしれません。

(おしゃれなはんこ風ロゴの作成アイデア)

そもそも和柄とは?

「和柄のはんこが魅力的なのはわかったけれど、実際にどのような模様を選べばいいのかわからない」という方のために、まず和柄とは何なのかから説明しましょう。和柄とは、その名の通り和、つまり日本において伝統的に使用されてきた模様のことで、手ぬぐいや着物、浴衣などで見かけることが多いです。

最近では、某有名少年漫画の主人公たちの羽織にも和柄が使われていたため、見覚えがあるという人も多いのではないでしょうか。しかし、実は和柄はただおしゃれなだけでなく、それぞれに異なる意味が込められているのです。

「厄除け」「夫婦円満」「長寿」など縁起がいい意味合いを持つものが多く、それらは和柄の中でも「吉祥紋(きっしょうもん)」と呼ばれています。今回は数多くある吉祥紋の中でも、とくに有名な5つを順に紹介していきます。

(シャチハタが普及した理由や9mmサイズのハンコの用途について)

七宝(七宝つなぎ)「円満、調和、良縁」

同じ大きさの円形を四分の一ずつ重ね合わせた和柄を「七宝」、もしくは「七宝つなぎ」といいます。本来、「七宝」とは仏教の経典に挙げられていた7つの宝のことを指す言葉で、基本的には金、銀、瑠璃、玻璃(はり)、シャコ貝、珊瑚、瑪瑙の7つを意味します。

七宝柄は円形が連鎖して繋がっていく様子から、「円、つまり縁が途切れない」とされており、円満や調和、良縁などの意味が込められています。また、本来の七宝の意味も踏まえて、「人とのご縁や繋がりは、七宝と同じくらいの価値がある」ということを指し示している和柄でもあります。

麻の葉「健やかな成長」

六角形の幾何学模様のことを指し、これが植物の麻の葉っぱに似ていたことからこの名で呼ばれています。もともとは平安時代から用いられていた柄で、仏像の装飾などにもみられることから、非常に親しまれてきた柄であるといえます。

古来より麻は神聖な植物として神事に用いられており、「魔除けのために赤子の産着は麻の葉模様」というのが一般的でした。それに加えて麻は非常に成長が早く、4か月で4mにも届くほどにまっすぐに伸びる植物です。その様子をなぞらえ、麻の葉模様には子供の健やかな成長への願いが込められています。

鱗文「厄除け、魔除け」

同じ大きさの三角形を交互に並べた幾何学模様です。この三角形は正三角形や二等辺三角形が用いられることが多く、それらが一部の隙も無く規則正しく入れ替わって模様を成すことから、「入れ替わり模様」ともいわれます。

魚や蛇のうろこに似ていることから、「鱗文」という名が付きました。起源は弥生時代中期にまで遡ることができ、土器や埴輪、古墳などにもこの模様を確認することができますが、衣服の模様としては室町時代から用いられてきました。

武家の陣羽織などに使われることが多く、そこから「死者や悪霊、更には死そのものなど、不吉なものから身を守る」として、「厄除け、魔除け」の意味合いを持つようになりました。また、この和柄は先述の通り蛇を連想させます。

蛇は脱皮を行うので、そこから「厄落とし、再生」の意味合いも込められるようになりました。

市松模様(石畳文)「繁栄」

市松模様とは正方形を格子状に並べた模様で、一言で言ってしまえばチェック柄のことです。石畳にも似ているため、もともとは「石畳柄、石畳文」と呼ばれていました。しかし、江戸時代中期の歌舞伎役者、「佐野川市松」が舞台でこの模様を身につけたことをきっかけに、当時の女性の間で大流行し、彼の名前をもじって「市松模様」と呼ばれるようになりました。

柄が途切れずに続いていくことから、市松模様は「繁栄」を意味します。子孫繁栄はもちろんのこと事業拡大なども含めた、多方面において非常に縁起のいい模様です。

青海波「永遠の平和」

青海波は「せいがいは」と読みます。半円より少し狭い円を重ね、更にそれをうろこ状に並べていくことで「波」を表した模様です。元々はササン朝ペルシャ(226-651年)という国由来の模様で、それがシルクロードを経て中国に広まり、次に中国を経由して当時飛鳥時代であった日本に伝わったとされています。

そのため、厳密に言えば日本で生まれた模様というわけではなく、古くに他国から伝わった模様ということになります。

しかしこの「波」をモチーフにした模様は、海に囲まれた日本ととても相性が良く、青海波はそれ自体が有名なのもさることながら、その派生も非常にポピュラーなものとなっています。

例えば、ところどころ青海波が破れている「破れ青海波紋」や、青海波の内側を花に変えた「花青海波文」、青い波ではなく赤や黒などで水面に散った紅葉を表した「青海波紅葉文」などです。この青海波という模様は、繰り返し広がっていく波が非常に穏やかに映ることから、「平和な暮らしが未来永劫続くように」という願いが込められています。

お気に入りの和柄はんこを、おひとついかが?

このように、和柄は模様によってその意味合いも異なります。もちろんあまり意味にとらわれすぎず、好きな柄を選ぶことも大事です。けれど、あなた自身が柄にこだわりがなかったり、誰かに和柄のはんこを贈りたかったりする場合には、和柄に込められた意味合いを判断材料に含めてみることをおすすめします。

今回紹介した5つのほかにもたくさんの和柄があるので、ぜひあなたのお気に入りの和柄はんこを見つけてみてください。